水のゆくえシリーズ第二弾!
短編でさらりと読めて、初めての方でもお楽しみいただけます。
シリーズの導入としても、外伝としても読めます。

水のゆくえシリーズは、和の花とその花言葉をモチーフに、
登場人物ひとりひとりにスポットを当てた死にまつわる切ない物語です。

本作は神社が舞台。
主人公の武家水央(みお)、花の神さま常盤(ときわ)、楽士の五十鈴(いすず)三人が、
神聖な花を摘む犯人を捕まえることに!

春の訪れ、信仰、交わされた約束……。
いくつもの想いの果てに水央たちが辿りつく真実とは――?

試読

 作品内の一部を公開しております。

  鶯神楽 【Sample



収録内容


 今回は神社で起こる事件を水央たちが解決する「鶯神楽」と、少女若菜の家族の悩みのお話「満天星」の二つの短編を収録しています。

鶯神楽
 春の花が咲く頃、突然雪が降り出して春の花がみんな蕾を閉ざしてしまう。
 また、神社で花を摘む何者かの存在を知り、水央は花摘みを捕まえることとなる。水央・常盤・五十鈴の三人は花摘みを捕まえ、古清水に春をもたらすことができるのか。

満天星
 常盤の三女・若菜は今日も川に笹舟を流す。笹舟は、亡き母との大切な思い出だった。
 母と家族を想う少女のお話。


仕様


「水のゆくえ 鶯神楽」


 形態:B6判・二段組み / 44P
 価格:300円
 発行:トナカイの森 / 葛野鹿乃子
 表紙:ミツカドイチイ
 発行日:2018年1月21日
         (第二回文学フリマ京都)







◆本作は水のゆくえシリーズの外伝または導入の短編小説です。
 前作に本編にあたる長編がありますので、ご興味を持たれましたらこちらもご参照いただけると幸いです。
 ⇒水のゆくえシリーズ本編のページは こちら から!


登場人物紹介


水央(みお)

 鎮守の白桜の守り手である武家の当主。明るい性格で人懐こい少年だが、母の死の原因である自分自身に負い目を持ち、生まれてきた意味を求めて思い悩んでいる。十八歳。

常盤(ときわ)

 東方守護の四聖天で、春と生誕を司る神・白蓮。中性的な容貌の美男子で、神として古清水を守ることにひたむき。妻を亡くしている悲しみを他者に見せようとしない。外見二十二歳。

五十鈴(いすず)

 都で人気絶頂の歌姫で、水央と常盤の友人。神に音楽を奉じる使命を持ち、類稀なる才能で使命をこなす。十四歳。

千夜(ちよ)

 白花神社で神に仕える巫女。塞ノ神や四聖天を心底敬愛しており、真摯な信仰心を持つ。水央に花摘みを捕まえてくれるよう頼む。二十七歳。

若菜(わかな)

 常盤の三女で、明るく無垢な美少女。才能溢れる姉二人と不器用な自分を比べ、幼い頃に亡くした母親に会いたがっている。外見十二歳。


世界観・用語解説


古清水(こしみず)

 本作の舞台。豊富な水源によって豊かな自然と深い実りを持つ土地。
 海や山に囲われており、人々は都の内に暮らしている。

白花神社

 都の東側にある、四聖天と塞ノ神(白い花)を祀った神社。
 神々の恩恵によって生きている都の人々は、神社への参拝を欠かさない。

塞ノ神(さいのかみ)

 白い花のこと。土地を清め、有事の際には辺り一帯の生命を守る土地神である。
 四聖天白蓮のしもべ。

鎮守の白桜

 都の鎮守とされる、古くて巨大な枝垂れ桜。花守の武家である水央が守っている塞ノ神。

四聖天(しせいてん)

 古清水を守る四柱の神。それぞれ四方と季節を司り、古清水に豊穣をもたらしている。白蓮、龍王、宝貝、白鷺の四柱。
 白蓮(はくれん)である常盤は、東方守護で古清水の主神。
 白い蓮の化身で、すべての塞ノ神の主である。生き物の生誕と春を司る豊穣神。

花咲きの楽人

 力が弱まって咲かない塞ノ神を咲かせる楽人一族のこと。
 その末裔の五十鈴は、音楽で神を慰める神社で神前奉納を行っている。

霊獣

 白い身体を持つ生き物の総称。知性と理性を持ち、人に化身することもできる。
 ほとんどが四聖天に仕えている。